ハードウェアと電源の設定(3)~DiskStation DS218j

Synology DiskStation DS218jNAS, Synology, 初期設定

での説明のとおり、Synology DiskStation DS218jは指定した時間にシャットダウンしたり、スタートアップしたりする機能を持っています。

この機能は電気代の節約では絶大な効果を発揮しますが、問題がないわけではありません。

NASは外付けハードディスクのような恰好をしていますが、実体は言うまでもなくコンピューターなので、シャットダウンやスタートアップにはそれなりに時間がかかります。

NOMI宅のDS218jの場合、シャットダウンに要する時間はおよそ30秒。スタートアップについてはDSMにログインできるようになるまで1分30秒。すべてのサービスが稼働するまで3分程度かかります。

つまり「今すぐ使いたい!」というときにDS218jがシャットダウンしていると都合が悪いわけですね。

ですので、シャットダウン/スタートアップ制御は、確実に「この時間帯にアクセスすることはまずない。」という場合には有効ですが、「利用頻度は高くないがアクセスするタイミングははっきりしない。」という場合には不向きな節電方法です。

というわけでこのページではDS218jの休止制御による節電方法について説明します。

NOMIはこのブログ「モノを使い倒す」をDS218jより配信していますので、シャットダウン/スタートアップ制御も、このページで紹介する節電モードも使えません。ちょっと残念。

まずDSMにログインし、

コントロールパネルを開く|ハードウェアと電源の設定(3)~DiskStation DS218j

コントロールパネルを開き、

ハードウェアと電源を開く|ハードウェアと電源の設定(3)~DiskStation DS218j

[ハードウェアと電源]をクリックし、

HDDハイバネーションを開く|ハードウェアと電源の設定(3)~DiskStation DS218j

「HDDハイバネーション」タブを開きます。

「ハイバネーション」をググると、大抵はWindows2000で実装された、「メモリの内容をストレージに退避して作業途中のまま停止する。」という方式とその発展形についての解説に行き当たります。が、Synologyの「ハイバネーション」概念は、「デバイスの一部または全部を休止状態にし、アクセスがあれば即時稼働状態にできる。」というもののようですね。

そもそもハイバネーション(hibernation)とは、動物の冬眠や冬ごもりを意味する言葉です。

一番上は、内蔵ハードディスクに読み書きが発生しなくなってから内蔵ハードディスクスピンダウンするまでの時間の設定です。

設定画面には「外部SATAディスク」とありますが、DS218jはそもそもeSATAポートがありません。なのでこれは関係ありません。

内蔵ハードディスクがスピンダウンしていても、DS218jに何等かのアクセスが発生してハードディスク上のデータを参照しなければならなくなった瞬間にスピンアップを始め、数秒程度で元の状態に戻りますのであまりストレスなく使用できます。

設定時間を短くすると頻繁にスピンダウンしますので、一見省電力の効果が高くなるように思えますが、スピンアップ時に大きな電力を使うのであまり意味はないと思います。用途にもよりますが20~30分程度が適当ではないかな、と思います。

次の「高度なHDDハイバネーションを有効にすると、DS218jの消費電力を最低に抑えることができます」にチェックを入れると、内蔵ハードディスクだけではなく、DS218jもハイバネーションモードに入るので、ハードディスクの消費電力だけではなく、DS218j本体の消費電力も抑えることができます。もちろんその分スピンアップ時のタイムラグも大きくなるので注意が必要です。

次の「あらかじめ設定しておいた時間、システムが無動作のまま経過すると、USBハードディスクが休止状態になります(休止モードに対応するUSBデバイスのみ)。」は、DS218j背面のUSBポートに取り付けられた外付けハードディスクが休止状態に移行するまでの時間の設定です。

例えばDS218j本体のバックアップ装置としてUSB外付けハードディスクを取り付け、夜間に自動バックアップを取るような使い方をする場合、ここに適当な時間を設定しておかないと昼間でもハードディスクが回り続けるため、無駄な電力を使います。

NOMIは、大事なファイルは、

のバージョン管理機能を使って「うっかり消去」への対策を行っています。なので別ディスクにDS218jのバックアップはとっていません。

最近の外付けUSBハードディスクはほぼ例外なく休止モードをサポートしていますから、必要なら設定すると良いと思います。

「ハイバネーションログを有効にする」にチェックを入れておくと、ハイバネーションがいつ実行されたかをログとして記録してくれると思います。

このログが後々何の役に立つのだろう。ハイバネーションがちゃんと動作しているかどうかの確認のため?。NOMIは良く解りません。

次の「内部ディスクが一定時間ハイバネーションモードの状態になると、DSはWOLを介してスタンバイモードに入ります(ロット26)。」はちょっと意味不明です。NOMIは次の設定である「自動電源オフを有効にする」の説明の誤植ではないかと思っていますのでスルーします(そんなんでいいのか?)。

で、「自動電源オフを有効にする」にチェックを入れて「時間:」を指定すると、ハイバーネーションモードがその時間継続した場合、自動的に電源が切れるようになります。

DS218jは電源オフ状態になると、電源スイッチを押すか、WOLで遠隔起動するしか起動する方法がなくなりますからかえって面倒が増えます。

節電もここまでこだわりすぎるのは現実的ではないかもしれませんね。