MNPをやってみた(1)~スマホ
息子は4月から大学生です。
【子供に格安携帯を与えるときの問題とは?~スマホ】でも書いた通り、大部分のMVNOはたとえ親子で会っても名義変更できません。
通信代は息子が成人したら何が何でも本人に払わせようと思っていますが、現在契約中のMVNOも同様に名義変更不可なので、名義変更可能なMVNOへ電話番号ごとお引っ越し(MNP)することになりました。
事業者間ポータビリティ
事業者間ポータビリティは、契約している電気通信事業者を変更しても同じ電話番号を利用できるものである。固定電話については、LNP(Local Number Portability)、携帯電話については、MNP(Mobile Number Portability)と呼ばれる。
利用者の電話番号による囲い込みの防止により、サービスの向上・料金の低減を目指すために行われる。
出典:ウィキペディア
現在は息子のSIMはNOMIの契約ですから、NOMIの名義で名義変更可能なMNPを行い、息子が二十歳になったら名義変更、という魂胆です。
「まだ大学生になったばかりでしょ。ちょっと気が早いんでないの?」
と思われるかもしれませんが、実は引っ越しを急ぐのには理由があります。
遡ること3年前の2016年春、高校に入るときにスマホを買ってあげました。機種は、今は亡きFREETELのMIYABI。
MIYABI(ミヤビ)の特長|FTJ152C-Miyabi|FREETEL(フリーテル)のSIMフリースマホ
バッテリー交換ができる珍しい機種で、長く使えると思っていたのですが、なんと2017年にFREETELは経営破綻。
「FREETEL」のプラスワン・マーケティングが民事再生手続きを開始 「とりかえ~る」などの受付を停止 – ITmedia Mobile
「えええ」って感じだったのですが、通信プランが気に入らなかったのでFREETELから購入したのは端末だけ、SIMは別のMVNOとの契約でしたのでゴタゴタに巻き込まれずに済みました。
というわけで高校の3年間はほぼ問題なく使えていたのですが、卒業を控えるころから「4Gが掴めない」現象が多発し始めたと訴えてきました。問い合わせようにも既にメーカーはナシ。こういう時はとりあえず自力でやれるだけやってみるのがNOMI流です。
まずは問題の切り分け。同じMVNOのSIMを使っている娘のスマホは何ら問題なく使えているのでプロバイダの問題ではなさそう。APNも4G優先の設定も正しい。素人っぽく再起動してみても状況は変わらず。試しに妹機、
HUAWEI P20 lite購入~スマホ
【子供に格安携帯を与えるときの問題とは?~スマホ】で少し触れましたが、約束通り、娘にスマホを買っ ...
https://wwq.mydns.jp/1522/
のSIMと取り換えてみようにも、兄機はmicroSIM、妹機はnanoSIM。
とりあえず交換はあきらめて妹機のnanoSIMを兄機に突っ込んで様子をみることに。使うのはコレ。
SIM変換アダプタ。nanoSIMを着ぶくれさせて大きいサイズに変えるスグレモノ。で、起動。
それでもやはり4Gを掴まない。相変わらず3G表記。時々繋がっては切れるの繰り返し。ダメか―。
ってことは本体のMIYABIが悪いということですね。メーカーのFREETELはもう無くなっていることですし、この段階でMIYABI本体をどうこうすることはあきらめました。3年間お疲れさまでした。
ここから対応策の検討に入ります。電話番号は変えたくないということで、もちろんMNP前提です。
- 機体のみ買い替えてSIMを入れ替えて使う。
一番簡単な方法です。が、調べてみると、今どきmicroSIM対応のスマホなどほとんどありません。贅沢にも中古はイヤだそうな。かといって今契約中のMVNOにSIMサイズ変更を頼むと税込みで3,600円くらいかかります。そもそもMVNOはランニングコストが安いので、こんなところにお金をかけるのはなんか勿体ない気がします。なのでこの案は却下。
- 別のMVNOに鞍替えする。
冒頭に書いた通り、いずれは息子名義にして本人に支払わせるつもりですから、その時期が少し早くなったと思えば良いです。もちろんMNP転出にはSIMサイズ変更の場合と同じくらいの費用がかかりますが、SIMサイズ変更の費用そのものはかかりません(これ重要)。まあ数年後には間違いなくMVNOを引っ越しはしなきゃいけませんし、MVNOが自ら「MNP転出割引キャンペーン」なんて馬鹿なことをやる訳は絶対ありませんから(転入キャンペーンならあるかもしれませんが)、将来的なことを考えると選択肢としてはこちらが正しいと思われます。
というわけで将来的に親子で名義変更が可能なMVNOを選択し、早速手続きです。世間ではMNPの手続きに失敗した、という事例が結構あるようなので、調べながら慎重にやっていきます。
- MNPの必須条件を確認
契約開始からMNPまでの期間が短すぎると一万円くらいの手数料を取られますが、契約から既に3年経過しているので問題はありません。
MNPに失敗する例として多いのは、転出元と転出先が同一名義でなければならないという鉄の掟を知らないで手続きを行い、申し込み後に指摘されて慌てふためく、というケースらしいです。今回はNOMI本人からNOMI本人ですし、NOMIはもう長いこと本籍も住所も変わっていませんし、改名も改姓もしてませんから本人確認でトラブルが起こることはないでしょう。
- 料金の確認
ほとんどのMVNOは、契約開始の場合は日割り計算で支払い、契約終了の場合は月の途中で解約しても丸ごと一か月分支払うことになります。
NOMIが手続きを行おうとしているMVNOも例外ではありません。ということは、できるだけ月末にMNPしたほうがオトクということになります。ですが兄機の4Gは既に半死状態で外出もままならないので、無理に日にちを引っ張らずに契約を進めることにします。MVNOは月々の費用がそもそも安いので、一日ずらして契約したところで50円くらいしか変わりませんし。
ですがそういうケチな理由で月の最終日はMNP転入が殺到するのだそうで、下手をするとその日のうちには手続きが終わらず、翌日に持ち越されることもあるのだそうですね。
- MNP有効期限の確認
MNP転出申請が受理されると、通常14日間をMNP有効期限として受付番号が発行されます。この番号を転入先のMVNOに連絡して転入手続きをすれば良いのですが、転入手続きには審査やら何やらがあるせいか、「MNP有効期限が10日以上残っていること」が転入条件になっているMVNOが多いようです。
受付番号が発行されたあとぐずぐずしているとやり直しになってしまう恐れがある訳ですね。「●料金の確認」のところで説明したルールに従って月末に狙いを定めて手続きを開始していた場合、やり直しすると翌月の月初にかかってしまうので料金的に痛いです。
転出元と転出先のMVNOの、それぞれの内部処理に要する時間と、休日も営業日に含まれるかどうかを確認して、手続きは休日を挟んだ場合に期限切れにならないようシミュレーションします。NOMIの場合、どちらのMVNOも、休日でも手続きが進むということなので問題はなさそうです。
以下、手続きの進行の流れを時系列で記すと、
- 3/21(木)深夜、転出元のMVNOに転出申請。
- 3/22(金)深夜、転出元のMVNOよりMNP転出予約番号発行のお知らせを受領。
- 3/23(土)早朝、転入先のMVNOにMNP転入を伴う契約申し込み。ところが欲しいスマホが在庫切れで入荷未定だったのでSIMのみ契約。SIMサイズは今どきのマルチSIMなので別途購入するスマホとの整合性は考える必要なし。
- 3/23(土)早朝、AmazonでSIMフリースマホ機体をオーダー。機種は本人の希望でHUAWEI nova lite 3のオーロラブルー。21,609円也。MVNOから買うよりに安かったのはラッキー。
- 3/24(日)午後、転入先のMVNOより手続き完了のお知らせを受領。Amazonよりスマホの発送完了の連絡を受領。なんか忙しい。
- 3/25(月)午後、Amazonよりスマホ到着。
- 3/25(月)夜、転入先のMVNOよりSIM発送の連絡を受領。
- 3/26(火)昼、息子に頼まれたスマホケースをAmazonにオーダー(支払いは息子持ち)。
- 3/26(火)夕刻、転入先のMVNOよりSIM到着。新スマホに装着してMNP転入手続き実施。30分で切り替え完了。
- 3/27(水)午前、転出元のMVNOに使用を終了したSIMを郵送。
- 3/27(水)午後、Amazonよりスマホケース到着。スマホを装着。
というわけで、手続き開始から一週間ですべてのオペレーションをノートラブルで完了しました。
「初期設定とかはどうやったの?」と聞かれてもNOMIはわかりません。APNは自動で拾って勝手に通信を始めましたし、Googleアカウントの登録やらLINEの引っ越しやらは全部息子が自分でやったのでどうやったかは良くわかりません。わからんところがあったら聞け、と言っておいたのですが、今のところ何も聞かれていませんし。
最後に新旧交代の記念撮影。デザインの違いが年代を感じさせますね。
さて、次はカミさんがdocomoのガラケーからMVNOでスマホデビューへ、という記事になるかもしれません。
だって大手キャリアのスマホ高いんだもの。
予告通り2019年8月。ついにカミさんのdocomoガラケーをMVNOへMNPしちゃいました。ついでにNOMIのガラケーも。
というわけでその顛末は、
へアップしました。docomoの対応の丁寧さと真摯さにほだされたオペレーションでした。
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